2009年5月23日土曜日

芍薬の異聞~魔力のある花

植物学者のケンペル
ヨーロッパにも芍薬の別種がありますが、あまり美しくないために素直に薬草として使用されていました。そして明治時代に来日した植物学者のケンペルによって日本産の芍薬がヨーロッパに紹介されて大評判になったのです。ヨーロッパの芍薬は薬草として高い効能があったために「魔力がある」と思われ、色々な迷信が付随していました。
▲ケンペル、将軍綱吉に拝謁し、歌を披露した図 ~「日本誌」所収~
http://www.lb.nagasaki-u.ac.jp/search/ecolle/igakushi/Kaempfer/kaempfer.html

代ギリシアの伝説
「アポロの母レートーがオリンポス山でギリシア神話の医の神(Paeon)に芍薬の根を与え、(Paeon)はその芍薬を使って冥界の神プルートや軍神アレースの傷を治した。」という伝説があります。芍薬の洋名(Peony)は、その医の神(Paeon)の名前から由来するという説もあります。
古代ギリシアでは「芍薬はキツツキが守っている花なので摘み取る時はキツツキの眠っている夜でないといけない。もしキツツキにばれたら目玉をえぐられる」と・・・・自問~キツツキは芍薬の守備係?夜のほうが芍薬を痛めなく摘み取れる?
魔よけの効果
古代ギリシアでは「芍薬は悪霊から身を守ってくれるので摘み取ってはいけない」という言い伝えがあり、そしてヨーロッパでは芍薬の種子を集めて白い糸に通し、首にかけて魔よけにしました。キリスト教以前の異教時代には、乾燥させた芍薬の根に彫刻を施してお守りにしていました。芍薬は、月の女神が作ったものといわれ、夜通し月光を受けて輝くと考えられていました。暗闇を連想させる不快なものをことごとく追い払うとされ、悪夢や悲しい夢の治療にも使われました。
古代ローマの有り得ない伝説
古代ローマでは「芍薬を摘み取ると大きなわめき声を上げる。その声を聞いたものは死ぬ!」と言う物騒な話がありました。どうしても薬として使用するために摘まなければいけない場合は、芍薬にヒモを結んでそれをワンちゃんに繋ぎ、遠くからエサで吊って引き抜かせるという方法が使われたそうです。その際に人間は耳を塞いでいれば良いわけで、芍薬のうめき声を聞いた犬だけが死ぬと言うかなり残酷な話が・・・・・・。(ワンちゃんを使わずに耳栓をすれば?)
★内容の一部は知泉 Wikiより抜粋したものです。

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